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イギリスのフットボール文化 (2) -応援歌-

イギリスの思い出 文化 イギリス文化

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前回の記事の続きです。

 

応援歌(チャンツ)。これが一番楽しめたところです。

野球みたいにトランペットなどの「鳴りもの」がある訳ではないので、人間の声のみです。

これは私が撮った動画。こういう感じなんです。ちょうど前半で1点が入った後の盛り上がってるところです。


Arsenal chants

 

面白いのが、このチャンツには種類が山ほどあるところ!調べてみたらこういうサイトがありました。

fanchants.co.uk

各チームのチャンツを録音したものが公開されているんです。チャンツ文化って奥が深いんですね。なんというか、すごい…!の一言です。

 

アーセナル側の応援歌で私が覚えてるのは以下の通り(クリックすると、上記のサイトの該当ページに飛び、音声が聞けます)。

 

Arsenal! Arsenal! (アーセナル!、アーセナル!)

Red Army! Red Army!(レッド・アーミー「赤い軍隊」の意。アーセナルが「兵器工場」という意味なので、それに関連づけて)

Arsenal till I die!  (「死ぬまでアーセナル!」他のチャンツに比べてメロディがあるのでよく覚えています。)

Oooh to be a gooner(「アーセナル・ファンになろう!」goonerがアーセナル・ファンのこと。これもたくさん歌われていたけど、聞いている時は歌詞がまったく聞き取れず気になっていました。たとえ歌詞が聞き取れてても、意味は分からなかったでしょう。)

We are top of the league! (「俺たちがリーグ・トップだ!」観戦当時、アーセナルがリーグ1位だったので。)

 

日本の野球の試合みたいに応援団がいるわけでなく、誰かが歌い始めたら、周りの人が唱和する、という感じです。これは試合中だけでなく、スタジアムに行く地下鉄の中でも誰かが歌い始めたら他の人も歌う、という感じ。このスタジアムに向かうファンの興奮した雰囲気は本当に独特です。

 

面白かったのは、観客は試合中はずっと立って応援しているけれど、定期的に警備員が「座って〜!!」と声をかけます。そんな注意、ほとんど誰も聞いていないのですが、完全に無視すると追い出されると思うのか、10回に1回くらいは、大人しく座ります。

すると、

Stand up for the Arsenal! (「アーセナルのために立ち上がれ」)
Stand up if you hate <相手チームの名前>! (「○○が嫌いなら立ち上がれ」)

という歌を歌い始めます。

そうすると皆、また一斉に立ち上がります。警備員は「やれやれ」と苦笑。

 

あと、一緒にいったイギリス人の友達が覚えてたのが、

Big Fucking German (「すげー巨大なドイツ人」)

We pay your benefits! We pay your benefits!(自分の応援しているチームに向かって「俺たちがお前ら(プレーヤー)の給料を払ってるんだぞ!」)

You're not 'city', you're not city, you're not city anymore! (「お前ら『シティ』じゃない。」これは対戦相手が「ハル・シティ」というチームだから。ロンドンには複数のチームがあるけど、ファンは自分のチームが本当の「ロンドン代表」的な意識をそれぞれ持っています。そして「シティ」という言葉は、世界でも有数のロンドン金融街「シティ」という意味もあるので、「ハル・シティ」というチームに対して、「シティ」という名前を使うな、という感じなのかな。)

 

ちなみに、そのイギリス人の友達の話では、Big Fucking German は文化的な意味をもっているとのこと。

頭文字BFGはいろんなポップカルチャーに登場するそうです。Big Friendly Giant とか、Big Fucking Gun とか、イギリス人はこの"BFG"という表現に馴染みがあるんだとか。

当時は知らなかったけど、今年、ディズニーでこの映画が公開されて、「あぁ!あのBFGか!」と思い出しました。これ、原題も"The BFG"。きっと欧米人には説明の必要もない頭文字なのでしょうが、日本人的にはBFGと聞いてもピンとこないですよね…

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アーセナルの場合は、当時、とても背の高いドイツ人プレーヤーがいたので、彼のことを指してBig Fucking Germanと言っていたそうです。fuckingはもちろんこの場合、侮蔑的な意味じゃなくて、veryとかreallyという強意語。日本語で言うと「ヤバイ」ってかんじでしょうか。
ちょっとした言葉にも文化的背景があるんですね。

 

あと、この時は聞かなかったけど、ファンの応援歌のウェブサイトを見ていて面白かったもの。

イングランド北部のチームのファンに対して、
Get a job! Get a job! (仕事探せ!仕事探せ!)

イングランド北部は「仕事がない」「失業者が多い」というイメージがあるので、そのことを皮肉ってるんです。
もはや、全くサッカー関係ない!笑